旅行代理店と直予約

フォーアイコンサルタントは、宿泊業のみなさまの支援が割合として大きいです。

2016年くらいから言われてますが、那須への観光客数は震災前くらいに戻ってきているのに、宿泊数は減少傾向です。
つまり日帰りのお客様が増えている。

これは那須に限らずなんでしょうけど、特に東京から日帰りできちゃうから、余計にその傾向は強いでしょうね。
個人的には、たとえ近場でも宿泊すること自体が非日常で楽しいから好き。
それに食事の準備・片付けしなくていい(夜と朝)し、パジャマの洗濯が一回減るし、それらがファミリーだと×人数なので、泊まること自体が家事休憩ってことで妻も自分もリフレッシュできてありがたいんですけどね。

とはいえ、観光業を盛り上げるためには、お客様が日帰りが良いっていうなら、日帰りでなにかプラスアルファを提供して商売繁盛するようにすれば良いんですが、今日はその話じゃなくて、宿泊予約について、旅行代理店と直予約の話です。

那須だと、私の体感的には、店舗のある代理店(近ツリとかJTBとかHISとか)ってあまり比率は高くなくて、もっぱらネットの旅行代理店が活躍しています。なかでもやはり楽天トラベルとじゃらんです。
ネットの旅行代理店各社をひっくるめてOTA(Online Travel Agent)といいます。ちなみにJTBは、るるぶトラベルというサイトを持っていますが、リアル店舗が先にあるのでOTAとは呼ばないです。慣習的に。

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OTAは、旅行者にとって24時間いつでも比較しながら検討できるので、とっても便利なわけですよ。対面の営業がなく、よくわからないまま進むってことがないし(とはいってもサイトに様々な仕掛けがあって、やっぱりOTAが売りたいものが目立つようになってますけど)。

宿のオーナーからしても、新規のお客さんを連れてきてくれるから大変ありがたいのですが、やっぱり手数料も広告費も馬鹿になりません。
なので、私は、お客様(旅行者)の新規:リピーター比率や、代理店経由:直予約比率を、お宿さんごとに戦略を考えて目標設定させてもらいます。たぶん、この2つの指標ともに100:0はありえないので、そのお宿さんごとになります。

最近、大型宿泊施設から徐々に見かけるようになったのが、リマーケティングという手法です。
旅行者は、OTAで比較検討し、いくつかの宿に絞り込んだら、その宿の公式ページを見ます。詳細な情報を見るためですね。
この行動パターンはかなり鉄板で当分はこれに変わる消費者行動は出てこないでしょう。
すでに盛んにやられているのは、公式ページに来たときに、OTAより安いプランを表示させておくことですね。
あんまり安くしちゃうと、OTAからスカン食らっちゃうので、微妙なところをみなさん工夫しています。
ま、それはそれでやるんですが、リマーケティングはそれとの組み合わせで、公式ページを訪れたお客様が、別のサイト、例えばニュースサイトとかを見ているときにお宿公式のバナーを表示させる手法です。

こうすると、OTAで認知してもらって、手数料は払わずに、公式サイトから予約してもらえる可能性が高まります。
もちろん、リマーケティングの広告費がかかるわけですが、手数料やらポイント代やらを考えると……というケースがあるはずなのです。

って、ここまで書いておいて、全部ひっくり返しますが、私の一押しはSNSをマメに更新することなんです。
結局、広告はザイアンス効果(何回も見ていると好きになっちゃうこと。心理学用語)が大きいので、それは、SNSでも同じことです。もちろん、ある意味「強制的に見させる」広告の役割を、SNSが完全に代替できるかというとそうではないですが。

でもいろんな手段のメリット・デメリットは知っておいたほうがいいし、マーケティングでは、奇想天外を含めて、いろんなことを考える人がいるので、常に情報を仕入れておいたほうが良いですね。知識はいくらあっても0グラムなので重荷になりません。

では、良いOTAライフを。

photo by Julian Walker

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