「美大を作りたい!」これから始めること

2019/2/9に、「なすしおばら×協働サミット」というのに参加してきました。

うん、このサミットのタイトル読んでもなんだかわかりません。妻が珍しく強く誘うものですから行った、というのが正直なところです。ただ、そこで得た知見はとても良かったです。激しく背中押しされました。さすが我が妻。

そもそも、「協働」という、一見とてもありがたそうな漢字で出来た言葉の意味が、感覚的にはまったくもってスッとは入ってきません。これを考えた人すみません。

で、ググるとこのページに辿り着きます。
那須塩原市協働のまちづくり指針

本筋と全く関係ないですけど、pdfを分割して置くの、そろそろ辞めませんかね。誰得?
閑話休題。

pdfを読むと、ようは「協働」は「住民自治」を指していることがわかります。
「住民自治」というのは確か政治学用語だったと思うのですが、「一人ひとりが、自治、すなわち、『むらづくり』に参加しようね」という意味になります。小学校から始まりおおむね高校まで。綿々と続きますよね。学級委員長という役割はもちろん決めるし、往々にしてその人が司会進行と取りまとめをするんですけど、基本的にクラスの文化祭の出し物は「みんなで話し合って決める」アレです。あれが住民自治。
何だ当たり前じゃん、ってことなんですが、もちろん話し合いへの参加の積極性は人さまざま、十人十色。
あげく、学校ではなく、こと「自治」の場合は、「地方自治体」いわゆるお役所があります。「連中、税金から給料もらってるんだから任せておけばいいじゃん」って思いません?わかります。この感覚により、多くの人の積極性は「文化祭の出し物検討」よりもさらに下がります。

「自治」という言葉は、政治や行政をやってる側(議員や公務員)と、やってない側(多くの人たち)で解釈が全然違うんですよ。だから、この「自治」に関する共通の認識づくりを先にきちんと、中学校ぐらいでみんなに叩き込むべきだと思うのです(義務教育は狭い意味での勉強、知識に偏重し過ぎなんですよ、ってこの話はまた別で)。

日本国憲法第92条にこうあります。

地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

「なんだやっぱり、『地方自治体』で正解じゃん」と思いますよね。
これがわかりにくいポイントで、「地方自治の本旨」は、実は憲法にも法律にも、どこにも定義されてないんですが、政治や行政に携わる人にとっての認識としては、「団体自治」と「住民自治」の2つから成る、という考えが一般的です(私もこの考えに賛成です)。前者の「団体自治」はまさに「地方自治体」と読み替えて良いんですが、そうするともう半分残ってますよ、ということになります。
なので、先程書いた、
「連中、税金から給料もらってるんだから任せておけばいいじゃん」
は、この立場に立つと、間違った解釈、というか半分しか正解していないことになります。

これが、そもそも、「お役所の考え」と「ふつーの人の考え」の大きな隔たりの原因になっている、ことがある(全部じゃないです、一部において)のです。
で、たぶん、なんかひねり出してきたのが今回の「協働」です。先程のpdfには「行政、民間企業、NPO、コミュニティなどが、お互いの立場を尊重し、理解し、協力する」というようなことが書かれています。
いやーなんかぼやけちゃうな。その表現。もっと簡単だと思うのです。
住んでいるところのゴミステーションの掃除当番、だいたいありますよね。マンションの共有部の使い方、決まってますよね。これが住民自治です。ほぼすべての人が、事の大小はともかく、それと意識せずに住民自治をやってます。もし、共有部の掃除が当番で回ってこないとしたら、それは住民自治による話し合いの結果、作業をアウトソースしている場合。特に都市部の場合、マンションの管理人はアウトソースの代表例です。ですが、考え方はあくまで住民自治です。
いや、「住民自治」はラクなんですよ。
自分たちのことをよくわかってない「お上」に陳情して、遅々として事態が解決に進まなくてイライラするくらいなら「住民自治」で解決したほうが。
「県道」の整備は県に任せたほうが良いけど、「商店街」の掃除は自分たちでやったほうが早いでしょう。暮らしていく上で、「団体自治」と「住民自治」は(事の大小はともかく気持ちの上では)半分半分がちょうどいいのです。

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本題に入る前に、前置きが原稿用紙で4枚を超えたのは多分初めてです笑

「那須塩原市に美大を作りたい!」

ずっと言ってます。
大企業病、そしてコンサルなんて商売やってしまうと、いろいろ目的とか投資額とか成果とか、先に考えたくなっちゃうんですよ。そうすると、大学なんていう名前の学校法人はやっぱり売上規模で20億円くらい設定したくなっちゃって、全く手がつかないわけです。

で、今回の協働サミットのファシリテーターである山田崇さん(いわゆるスーパー公務員の一人です、ググればさまざまな活動内容は出てきますが、どんな人かを知るにはTEDをみるのがオススメ)の話を聞いて、「あ、やべえ」と気付かされたわけです。

山田さんの話を聞いた結果、「私が、人に迷惑はかけない範囲で、勝手にやりたいことから始めればいいじゃん」という当たり前のところに立ち戻りました。
すなわち、美大の前に、とりあえずは手弁当で、空き店舗でアートギャラリーを始めようと思います。

山田さんの代表的な活動に「nanoda」というのがあります。
地方公務員である山田さんが、空き店舗対策を考えるように上司から言われたときに、「全然わかんないから空き店舗を借りてみた」というところから始まっている活動だそうです。これを丸パクリさせていただきます。いわゆるTTP(Tettei Teki ni Pakuru)です。もう少し、山田さんの話をすると、このnanodaのドメイン名shiojiringの由来は、その「空き店舗を借りてみた」の前に、山田さんが個人的な活動としてやっていたアート展の名前だそうです。うん、やっぱりTTPだわ、これ。

つい昨日のことなので、詳細を全然決めてませんが、決めてあるのは以下の3つです。

1)月額1,000円出してくれる人を20人くらい集めて、月20,000円前後で借りられる空き店舗を探す
2)場所は塩原温泉郷、観光客が歩いている古町のあたりが良い
3)店舗のギャラリーへの改装資金はクラウドファンディングで集める

どうなるかわかりませんが、とりあえずは宣言ということで。

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