e-govの社会保険の被保険者資格取得届が色々残念だったので備忘録

e-gov 事業所整理番号

当社、従業員が増えたので、社会保険の加入手続きである「被保険者資格取得届」を電子申請してみました。

行政の電子申請関係を取りまとめようとしているe-govですが、以前は、電子証明書が必要とか、会社代表マイナンバーカードがどうとかと、死ぬほど複雑で入り口時点で私のような専門家をも殺す仕様でしたが、ログインがg-bizIDに移行して、入り口はすごく改善されました。これからディスるんで、褒めるべきところは褒めておきます。

で、トップ画面。

やりたい申請(届け出の書類の名前)でフリーワード検索できるところは、目的がはっきりしている人にはいいですが、どちらかと言うと、「従業員増えた」「退職した」とかのシチュエーションでなんの申請が必要か教えてくれたほうが親切ですね。ただ、これは電子申請に関わらず、行政の一貫した姿勢なので改善は無理でしょうね。事前にネット検索して、勤怠ソフトのヘルプとか社労士の方のブログとかで知恵をつけて、届け出の書類を把握したほうが早いです。

 

その次。「被保険者資格取得届」です。

まず第一に
・紙の申請書を無理やり画面に収めてるので字が小さくて読めないよ(老眼)。
・必須項目がどれかもわからないし。いい加減、紙文化から脱皮してー。

 

そして最悪なのが、全く聞いたことのないこれだよ。

「事業所整理番号」

いや、それ自体は知ってるよ。毎月来る「保険料納入告知額・領収済通知書」に書いてあるから。

ただこれって「数字2桁+カタカナ3つ」だよねぇ。何このe-govの入力欄。箱が3つあるんだけど。

正解はこちらです。

1.都道府県コード:半角数字2桁
2.通知書に書いてある数字:半角数字2桁
3.通知書に書いてあるカタカナ:全角3文字

※通知書のカタカナはどう見ても半角カタカナなのに、入力は全角です。地味な嫌がらせ。

e-gov 事業所整理番号

 

King of 最悪なのが、社会保険の都道府県コードなんて、どこにもない。そもそもヘルプもマニュアルもねぇ。すんげぇ意地の悪いエラーメッセージのみ。

こんなエラーメッセージ

事業所整理番号×都市区記号(1ページ目) 指定可能な文字以外が指定されています。

事業所整理番号×事業所記号(1ページ目) 未入力のままになっている必須記入項目があります。入力内容を再度確認してください。

事業所整理番号×都道府県コード(1ページ目) 未入力のままになっている必須記入項目があります。入力内容を再度確認してください。

しばらく検索してようやく見つけました。見つけたのは社会保険のサイトじゃない、私と同じくハマったであろう普通の人のサイトでしたですが、それをもとにさらに検索した結果、国交省の都道府県コードが同じだから多分大丈夫でしょう。こんなところまで縦割りじゃないと信じたい(一縷の望み)。

e-GOV 社会保険の都道府県コード一覧
01 北海道
02 青森県
03 岩手県
04 宮城県
05 秋田県
06 山形県
07 福島県
08 茨城県
09 栃木県
10 群馬県
11 埼玉県
12 千葉県
21 東京都
31 神奈川県
32 新潟県
33 富山県
34 石川県
35 福井県
36 山梨県
37 長野県
38 岐阜県
39 静岡県
41 大阪府
42 兵庫県
51 愛知県
52 三重県
53 滋賀県
54 京都府
55 奈良県
56 和歌山県
57 鳥取県
58 島根県
59 岡山県
60 広島県
61 山口県
71 徳島県
72 香川県
73 愛媛県
74 高知県
75 福岡県
76 佐賀県
77 長崎県
78 熊本県
79 大分県
80 宮崎県
81 鹿児島県
82 沖縄県

北から順番に来て千葉県まできたのに、そこで番号が飛ぶところが好き笑

ついでに言っとくと、このe-gov、不備があって差し戻されてもメールもこない仕様です。なんなの。殿様?(ええ、殿様よ)

いいかげん、素人がシステムの要件定義するのやめてほしいよね。役人はさぁ行政のプロであってUI設計は素人なんだから。その違いが偉い人にはわからんのですよ。
ぜんぶ自前でやるとか口走ってたデジタル庁のトップは変わってひとまずはよかったけど。
そしてベンダーも素人が作った仕様どおりに実装すんなよ、もし改善提案して却下されたなら、「そんなの作らねぇ」って言うか、勝手に実装しちゃえよ、ってそりゃ無理か。元同業として開発現場の皆様の心中お察しします。

みなさまのお役に立てば幸いです。

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