春から何かを習わせたい その2

前回は、「非認知能力とは」という話を書きました。
これからの時代にますます大切な能力で、正直、学校だけで身につけるのは足りないと感じていて、私が最もお伝えしたいことでした。
保護者のみなさんにとって、「非認知能力の育成」が「子供の習い事を選ぶ動機」になれば良いな、と考えています。

それで今回は「子供にとって」です。
子供が習い事を継続する動機について考えます。
答えから行きましょう。ずばり、

先生が好きかどうか

自分の首を絞めましたね笑 でもこれだと思います。

子供は吸収力が半端ないです。
だからこそ、何を習わせるかは親として大いに悩むところであります。
私は、極論、「何を習わせてもちゃんと何かを掴む」と思っています。
もちろん、小さい頃に習う内容がその後の方向性に影響がまったくない、とは言いませんが、優先順位からすると、先生のことを好きになれるかどうか?のほうが上ということです。

親でも、子供のことは生まれた瞬間からわかりませんし、兄弟でも性格や能力が違います。
長い目で見れば親が決めてあげられることなんて、さほどのことではありません。
だったら、子供が自分の手でつかみ、選択できるように後押しするのが、親の、もっといえば地域の大人の役割だと思うのです。

嫌々我慢しながらとか、将来のためだけとかで習い事に通うのってやっぱりおかしいなと。
いまこの瞬間、「この先生が好きだから続けられる」って、結構重要な動機です。


子供は、生まれたときから無条件に親を愛しているから、子供は親の言う事を聞きます
(その関係をちょっとずつ裏切っているのはどっちでしょうね笑 私も自戒を込めて。それはまた別の機会に)。
だったら、先生も子供から愛されるようになったらいい。

「褒めて伸ばす」の本質

子供を褒め続けてあげると、自信に繋がり、自立と他者への思いやりができます。
それはそのとおりだと思うし、重要でしょう。
ただ、「褒めて伸ばす」のもっと大事なことは、「理想の人間関係」を、あるいは「つらい目にあったときに立ち返る場所」を、構築することだと思っています。
お互いに尊重し、尊敬し、教え・教えられる理想的な人間関係を小さい頃に経験しておく。
社会に出れば、理不尽や不公平に出会います。それも乗り越えていけるように、小さいうちに理想形を心のなかに作っておく。これかなと思ってます。

当校の講師に最初に伝えること

うちの講師には、語彙力を高めるように必ず指導します。
特に昭和生まれは、人のことを褒めてこなかったので褒め言葉の語彙力が著しく低い笑

勉強を教えるのではなく、相談に乗る。
相談に乗るときって、解決よりも、共感したり、励ましたりが中心です。
そしてその後に、解決の道筋を示してあげるのが正しい順番です。

で、何を習わせたらいいか

正解のきっちり決まっている指導内容って、実は褒めにくいんです笑
もちろん受験勉強している中3生に対しても一生懸命、褒めポイントを探しますが、手放しに褒めるのはちょっと難しい時もあります。そういうときは、中3生はもう大人と同等に話しますから、きちんと説明します(たとえ家では甘えたり親に反抗していても外では立派な大人です)。

それと比べて、正解のないロボット・プログラミング、あるいは工作を中心とする科学教室は、褒めポイントがいっぱいです。
子供の自由な発想には本当に驚かされることが多いです。だから褒めやすい。
いっぱい褒めてもらえるから、先生のことが好きになる。
続けたいという動機につながる。
そのうちに、本当に自分の好きなものを見つける、その積極性・観察力・自己内省力が身につきます。
そこから習い事を変えたり減らしたりしたって特に遅くはないです。

大人になって

会社の会議では、「誰が言ったから」よりも、「何を言ったか」が重要と考えます。

でも、それって「理想的な人間関係とはどういったものか?」がきちんと自分の中に構築されていて初めて、立場を超えたり、客観的な視点に立ったりして判断ができるんです。
小さい頃に親や周囲の大人との関係がうまくいっていなかった人ほど、権威に弱くなる傾向はあります。そうして「誰(立場の強い人)が言ったから」従い、それは「自分の責任ではない」に繋がってしまうのです。

結論としては、ありきたりですが、褒めて伸ばしてもらえる習い事を選びましょう。
それは、子供が習い事を続けたい大きな動機になり、継続することで、それがどんな内容でも子供の中に「強い芯」が生まれます。
もちろん、当校の体験会もいらしてください笑

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