プログラミングで学べること

プログラミング言語「ビスケット」のファシリテータ研修を修了しましたのでご報告です。

ビスケット(viscuit)は、その可愛らしい名前の通り、子どもたちが考えたり発想したりする力を養うことを目的に開発されたプログラミング言語です。

とかくとっつきにくい、専門家のもの、と思われがちなプログラミングですが、それ以前に、ですよ。
関係者に迷惑のかからんように念のため断っておきますが、ビスケットとは関係なく、まったくもって個人的に、ですが、

そもそも数学への誤解を解きたい

です。
答えが一つに決まってるという誤解が広く浸透してしまっている数学ですが、本来は自然が相手ですので答えがない、あるいは分からない問題に挑むための学問です。というか学問なんてみんな答えがないんですけど……

小学校の算数から連なる変な教え方、すなわち『「定理」を暗記させ、それに数字を入力して間違いなく計算させる。しかも解答はわざわざ整数に揃えておく』みたいな奴です。
本来は、定理なんて暗記していなくても、「考え方」さえ理解していれば、例えば60分のテスト時間中に自分なりに定理を編み出すことだってできるのが、数学の面白いところです。

体を鍛えることで、速く走ったりボールを遠くに投げたりできるようになるのと同様に、考えたり発想したりするのも、頭のトレーニングが必要です。
私が、プログラミング「で」学んでほしいのはまさにそこです。

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私は、子どもたちにプログラミングで、「掘り下げる力」「まだ見たことが無いものを開拓する力」を身につけさせたい。
もちろん、その中には本気でプログラミング「を」学びたくなる子どももいるでしょう。それはそれで当然ウェルカム。
だけど、義務教育の中に組み込む意味としてはプログラミング「で」何をつかみ取ってもらうか?です。

ビスケットはタブレットもしくはスマホのアプリです(PCもOK。少し操作が違います)。アプリを操作して簡単にアニメーションやゲームを作ることができます。しかもテキストで命令を連ねる“プログラム”はおろか、キーボードが打てなくもOK。つまり、子どもたちに教えるのにとっても良いツールと言えます。
試しにうちの子(4歳)に触らせてみましたが、すぐに操作を理解できるようになりました。娘は自分が「プログラムを組んだ」とは当然ながら思っていません。ですが、そこで確実に、私から教えられたことを超える何かを作ろうとします。

この、「教えられた手順だけではない何かを見つける力」こそが大切です。社会人になったら当たり前のように求められますよね。それを小さいうちから訓練しておくということです。「手順通りにやればきれいに答えの出る世界」では訓練できないことです。

もちろん、あの有名な「レゴ」はこの力を育てることに貢献します。しかも、「手指を動かす」あるいは「物理法則を知る(例えば、作ったものが重力に対してバランスが悪いと手から離した途端に自立せずに崩れる)」という意味では、ビスケットはレゴにかないません。しかし、現実にはありえないものを作る、あるいは作るのに時間やコストのかかるものを一瞬でビジュアル化できるという点においてはビスケットには無限の可能性があります。恐竜が走り出す。宇宙旅行する。子どもたちは、本当に一瞬でその世界を作り出し、入り込むことができます。

私はビスケットを使って、子どもたちがプログラミング「で」学ぶ機会を作っていきます。

ビスケット公式サイト

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