那須に新しいモータースポーツの中心地が誕生します。

いやー大きく出た。なにこのタイトル。

でもそうなの、それを目指しているの。紹介するこの会社、サンライズサーキット合同会社の経営理念がそうなんだもん。
那須塩原市高林にある「丸和オートランド那須」は、リニューアルします。来春オープンを目指しています。
名称をサンライズサーキットと改め、舗装路と未舗装路の両方を備え、ジムカーナやダートラ、ドリフト、そして日本ではまだ馴染みがないですが、初めての人にもわかりやすくエキサイティングなラリークロスという競技が開催可能なサーキットに生まれ変わります。

下の動画はラリークロス世界選手権の予告映像です。
サンライズサーキットはいきなりこんなふうにはならないですが、百聞は一見にしかず。

ご覧の通り、舗装路と未舗装路を混走し、短時間で勝敗が決し、ほぼ見たままのゴール順で決まるため、F1みたいに「2時間かけてぐるぐる何十周もするので、結局誰が最初にゴールしたかわかんない」とか、ラリーみたいに「タイムアタックだから掲示板とにらめっこしないと誰がリードしてるかわからない」とか、そういうのがありません(競馬と同じで、好きな人にはそういう込み入った文脈依存のレース展開がたまらなく楽しいんだけど、初めての人には……ね)。

モータースポーツってのは、頭と体力を使い、駆け引きが楽しいタフなスポーツです。間の悪いことに、公道の暴走行為が世間を賑わしていまして……そうでなくても、しばしば「自動車レースは危険なもの」という間違った常識がまかり通ることがありますが、公道の暴走行為とは全く別物です。
だって、サッカー選手がいきなり道路でサッカー始めたら迷惑行為だし、ボルダリング選手が、マンションをよじ登り始めたら住居不法侵入でしょう?
ルールの中で、専用の場所で、そして安全性をこれでもかというくらい高めた上で、「誰が一番速いか」を決めるシンプルで熱狂的なスポーツです。

那須塩原市に新しいスポットが誕生します。ぜひ楽しみにしていてください。

下野新聞の掲載記事はこちら

広報とコース予定図はこちら

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で、ここからは私のコンサルタントとしての話。なので、興味ない人はここで閉じてくださいな。

信じれば夢が叶うなんて言ってる奴にろくな奴はいません。
信じて、同時に今考えられるリスクを考え抜いて、それでも信じぬいて行動した人だけが夢が叶います。
経営者の坂本光弘・坂本光の親子にそれを感じたから私は私のできることを全力でサポートしています。

この新サーキットの正式発表をしたのは、2019/7/28の全日本ダートラ選手権の表彰式の後でした。
発表した坂本光新社長は、ご自分の不甲斐なさ(これまで、限られた予算しかなく満足にコースを整備できていないこともあった事)に涙を流しながら話す場面もありました。

それをみた、あるベテランドライバーさんが、閉会式が解散した後に光社長の肩を叩きに来て、「いいサーキット作れよ」ってたった一言、言ってくださいました。ほんそれ。あの一言、熱かったわー。あの場で聞いてくださった方は、エントラント(ドライバーやメカニック)もオフィシャル(主催者)も競技関係者(JAFとか)もみんなその気持ちだったと思います。だから40過ぎのおっさんが見てて思わず泣いちゃったよ。

サーキットコースを作るってのは、経営視点でいうと巨大な設備産業ですから、事業構造はホテルに近いですかね。最初に巨額の投資をして、そのあと、お客様を集めて地道にファンになってもらいながら資金繰りを回し、またあるときに大きく投資して設備を新しくする。まあ心臓に悪い経営です。
しかも、生きていくのに絶対必要な食べ物を作るわけではないし、生活に欠かせないインフラを作るわけでもない。ましてや今差し迫った命を救う仕事でもない。
東日本大震災のときに、「自分の仕事は本当に役に立ってきたのか?」と、スピッツの草野マサムネさんが意気消沈して活動休止してしまったエピソードがあります。
わたしもそのころ、映画や音楽関係のウェブマーケティングの仕事でしたので、草野さんの足元にもおよびませんが、同種の悩みはありました。
でもね、音楽もホテルもサーキットも、夢や感動、そういう非日常、下手すると一生の思い出を提供する商売なんですよ。それは生きていくのに必要だったんです。どんなに辛いことがあっても楽しい思い出のない生き方なんてできないです。人間そんなに器用じゃない。心の糧は必要です。東日本大震災はそのことも教えてくれました。
だから私は、そういう舞台を作ってくれる人たちをコンサルタントとして支援しています。

ちなみに私は、筑波サーキットで車を縦に1回転半させたのと、桶川サーキットで彼女(現在の妻)の目の前で優勝に確実に手をかけながら最後の最後でミスコースした2つの出来事は一生の思い出です。どちらも仲間に励まされ、ネタにされ、楽しい思い出となりました。

ここまで読んでくださったみなさん。
30歳の若者が、お客様の一生の思い出を作る事業に手をかけました。先輩経営者としてお父さんはいますが、従業員はいません。いまのところ基本一人です。それでいて、(旅館をやってる経営者の方はわかると思いますが)びっくりするくらいの投資が必要です。それだけの覚悟を持っています。
どうか、みんなで応援してください。

大きな事業計画を立て、金融機関と何度も議論を重ねて、出資を取り付けました。でもまだまだやりたいことがあります。
そのため近々、クラウドファンディングを予定しています。
その際は、ぜひともご協力をよろしくお願いします。

そして、走る人は来年から遊びに来てください。見る人も、ぜひ来てください。その時は私はささやかながら案内くらいならできます。

よろしくお願いいたします。

今回のphotoは、……私の所属するチーム(360Racing)が誇る西野選手(全日本ジムカーナドライバー)です。

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